町立なのはな保育所の民営化・認定こども園への移行について

町立なのはな保育所の民営化・認定こども園への移行を進めています

 上富田町では、町立なのはな保育所の民営化・認定こども園への移行を進めており、令和6年4月からは公立の保育所から私立の認定こども園に運営を移行する予定としています。

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 町立なのはな保育所は、定員が240人で、令和5年4月1日現在では190人が入所しています。平成8年に朝来第1保育所として移転・新築し、平成28年に朝来第1・第2保育所の統合を目的に増改築して現在に至っています。

 しかしながら、「上富田町の保育の課題」として、

(1)多様化する保育ニーズへの対応

(2)保育士不足・待機児童問題

(3)国の規制緩和方針

(4)施設整備の財源確保

 などの課題があります。上富田町内には認定こども園が無く、幼稚園も1園のみで、選択肢が非常に少ない状態であり、町内の約80人の児童は、町外(田辺市など)の認定こども園等に通われています。このようなことから、町内の2つの公立保育所のうち、「なのはな保育所」を民営化・認定こども園化する方針として検討を重ねています。

「なのはな保育所」の民営化・認定こども園化を選択した理由

・なのはな保育所は、施設定員が240人と比較的多く、人口急増地域(南紀の台地区)からも近いため、民営化後の運営法人による園児の受け入れ増が期待できます。

・なのはな保育所は施設の面積が広いため、様々な保育サービスの拡充が期待できます。また、隣接している空地の活用など、民間事業者の提案を活かした今後の事業展開も可能です。

・一方の「はるかぜ保育所」は、上富田町の地理上の中心に位置しています。現在は公立の子育て支援センターや一時預かり事業も実施しており、和歌山県の障害児を支援する施設にも近接していることから連携もスムーズであり、公立保育所として存続させる方針としています。

認定こども園とは

 「保育所」では保育を行うこと、「幼稚園」では学校教育を行うことを目的としていますが、認定こども園はその両方を目的とし、就学前の子どもに保育・教育等を総合的に提供できる施設となります。

 近年は保護者の就労が増加し、就労形態も多様化してきたこと等から、就労の有無で入園する施設を分けていては、地域のニーズに応えられなくなってきた事が主な理由で、平成27年頃から全国で認定こども園化が進んでいます。

 保護者の就労状況の変化等で子どもの保育の必要性が無くなった場合でも、引き続いて同こども園の幼稚園部門に通うことができ、一貫した保育(幼児教育)を受けることができます。(満3歳以上の場合)

民営化こども園後の保育内容・保育サービス

 民営化こども園の後も、「利用者負担額(基本分の保育料や副食費)、「基本的な保育時間」「基本的な保育内容」「給食の自園調理」などは変わりません。これに加え、民営化こども園になることで、「教育と保育の一体的提供」「多様な保育ニーズへの対応」「創意工夫による特色ある保育」などの保育サービスの拡充を図っていきたいと考えています。(運営法人からの提案に基づいて実施します)

よくある質問と回答

質問1 保育料や、その他の料金は高くならないのでしょうか?

回答:保育料は、公立・私立(民営化)ともに同じ基準のもとで、所得に応じてご負担いただきますので、民営化こども園に移行することで高くなることはありません。0歳児から2歳児クラスの保育料は、町民税額(所得割額)や子どもの数・年齢、世帯の状況に応じて決定されますので、民営化を理由に算定方法が変わることはありません。3歳児クラス以上の保育料は、幼児教育・保育無償化により0円となっています。その他の、主食費や保護者会費など、教育・保育の質の向上のために必要な費用についても、負担増となる場合は必ず保護者と相談・協議の上で決定する事を保育所運営の条件とします。

 

質問2 なぜ公立保育所を民営化するのですか?

回答:上富田町全体の保育・教育の充実拡大を図りたいと考えています。現在は多様化する保育サービスや保護者ニーズへの対応が必要となっているため、国では民間参入を容易にする環境整備を進めており、様々な設置運営主体による保育事業の展開を支援しています。また、民営化後は運営経費に国・県の補助金が活用できるため、財政負担の軽減が図られ、町全体の保育サービスや子育て支援策の向上に繋げることができます。
 

質問3 民間の法人が運営すると、利益優先になりませんか?

回答:保育所等における教育・保育内容や職員配置、施設環境に関することは、国が定める「保育指針」に基づき実施されるため、保育士の配置人数や保育スペースの確保など、保育内容の根幹をなす部分は民営化後(私立)も変わりません。認可保育所の運営等に関する管理監督責任は町が担いますので、民営化後も引き続き、適正な運営が行われるよう、必要に応じ指導等を行っていきます。

 

質問4 今後は、はるかぜ保育所も民営化するのですか?

回答:はるかぜ保育所は公立保育所のまま運営する方針としています。民営化された認定こども園とはお互いに情報共有し、民間事業者の特色ある保育サービスを考察した上で、はるかぜ保育所での保育の質の向上に繋げていきたいと考えています。

 

質問5 なのはな保育所へ入所後、はるかぜ保育所への転園は可能ですか?

回答:年度途中の転園は原則として不可能ですが、年度単位で転園を希望していただくことは可能です。現時点では、低年齢児(0~2歳)を除き、両保育所において認可定員までの空きがありますので、一定数までの受入は可能であると考えています。入所申請書には第1希望から第3希望まで記入していただき、上富田町内のいずれかの保育施設に入所できるよう調整させていただくこととなります。ただし、保育施設の面積などによって認可定員は定められていますので、ご理解いただきますようお願いします。

 

質問6 なのはな保育所で実施している行事や、今後の特別な幼児教育はどうなりますか?

回答:現在のなのはな保育所で実施している行事は、認定こども園後も引き継いで実施されます。新設・変更・取り止めする場合などは、三者協議会で話し合って、保護者会からの要望を取り入れるようにします。今後の特別な幼児教育としては、預かり時間内において、近隣の畑を借りての農業体験や、外国語・音楽・読み聞かせの外部講師を招いての実習などを考えています。それにより別費用をいただくことはありません。

 

運営法人の選定結果

〇運営法人の選定

 令和6年4月1日からの運営法人について、「上富田町公私連携幼保連携型認定こども園設置及び運営法人選定委員会」での審査の上、次の候補者が選定されました。

 ・社会福祉法人 熊野会

〇協定期間

 令和6年4月1日~令和16年3月31日(10年間)

〇運営法人選定委員会 委員名簿

番号 氏名 区分 所属・役職等 備考
1 戎脇 伸晃

2号委員

(関係行政機関の職員)

和歌山県 福祉保健部 福祉保健政策局 子ども未来課 課長  
2 神園 元気

3号委員

(町長が必要と認める者)

はるかぜ保育所 保護者会 副会長

 
3 古井 克憲

1号委員

(識見を有する者)

和歌山大学 教育学部 准教授 委員長
4 光吉 直也

1号委員

(識見を有する者)

税理士  
5 森岡 歩行

3号委員

(町長が必要と認める者)

なのはな保育所 保護者会 会長 副委員長

   任期:令和5年1月30日~4月23日

〇委員会会議要旨

 第1回会議 議事録(要約)(PDFファイル:232KB)

 第2回会議 議事録(要約)(PDFファイル:327.2KB)

 第3回会議 議事録(要約)(PDFファイル:386KB)

〇募集要項、公募条件

 運営法人募集要項(PDFファイル:469.9KB)

 運営法人公募条件(PDFファイル:506.6KB)

〇審査における基本方針、審査基準、審査項目(採点表)

 審査における基本方針(PDFファイル:106.1KB)

 審査基準(PDFファイル:54.7KB)

 審査項目(採点表)(PDFファイル:135.8KB)

〇採点集計表

 採点集計表(結果)(PDFファイル:329.6KB)

〇参考資料

 上富田町公私連携幼保連携型認定こども園設置及び運営法人選定委員会条例(PDFファイル:292KB)

 上富田町立なのはな保育所パンフレット(PDFファイル:3MB)

 

社会福祉法人熊野会と協定書を締結

 上記の選定委員会で候補者として選定された「社会福祉法人熊野会」と、令和5年6月29日・30日・7月1日に保護者への説明会を実施し、協議を重ねた結果、当法人が公募条件に沿った運営が可能であると判断し、9月1日に認定こども園法第34条に基づく公私連携法人として協定書を締結しました。

 上記のことから、上富田町は『町立なのはな保育所』を社会福祉法人熊野会のもとで、令和6年4月から民営の認定こども園『くまのの森こども園』として開園することとしています。御意見や御質問、御不明な点がございましたら、下記へお問い合わせください。

この記事に関するお問い合わせ先

福祉課 子育て支援班

〒649-2192
和歌山県西牟婁郡上富田町朝来763番地
電話番号:0739-34-2373 ファックス:0739-47-4005

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更新日:2023年09月01日