上富田町域内の涅槃図ねはんず 

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 釈迦とその四大聖地 (あとがきに替えて)

 釈迦とは、仏教の開祖で、歴史上はじめての仏は釈尊、すなわちシャーキヤムニ、釈迦牟尼(釈迦族出身の聖者の意)である。その一生の事跡のうち、主なものは、次の四つである。

(1) 

誕生(降誕ごうたん)  カビラ城外のルンビニー園で(4月8日)生れた。父はシュッドーダナ(浄飯王)、母はマーヤー(摩耶)。シッダールタ(悉達多)がその名であったという。長じてヤショーダラーを妃とし、一子ラーフラをもうけたが29歳にして出家、6年苦行。

(2)

成道 マガタ国、グッダガヤー地で、菩提樹下で(12月8日)さとりをひらく。35歳。(さとりをひらいた場所を菩提座−道場−金剛座−という)梵天のすすめで、さとった真理を世に広めることを決意する。現在も成道12月8日に行われる。

(3) 

転法輪てんぽうりん ただちに、ベナレスの郊外、サールナートに赴いて、旧来の同行者五人のために、はじめて教えを説いた。これを初転法輪とよぶ。(法輪を転ずるとは、輪をまわして車を前進させるように、法を宣布すること。)爾来45年、各地に説法をつづけ、教団を育てた。

(4) 

入滅(般涅槃はつねはん 涅槃) クシナガラの地で(2月15日)、寿80歳でなくなった。ひとはこれを入滅、すなわち、完全な理想境(涅槃)に入ったと称した。

以上4つの事跡の場所を、仏教の4大聖地とされている。

1995.3(文責 伊勢田 進)